那覇マンゴー園の物語
那覇マンゴー園とは?
那覇マンゴー園は、沖縄県うるま市でマンゴーを育てている農家です。
こんにちは。このサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
那覇マンゴー園の那覇靖(なは・やすし)です。
私は今、4種類のマンゴーを育てて、全国のお客様へインターネットを通じて、産地直送でお届けしています。
このページでは、あなたに少し那覇マンゴー園のことや、うるま市のことをご紹介しますね。
城と海が自慢。うるま市をごぞんじですか?
「うるま市」と聞くと、何が思い浮かびますか?
沖縄の方じゃないと、少しイメージが浮かびづらいかもしれませんね。
うるま市には、世界遺産の勝連城があります。
15世紀、海外との貿易により栄えた勝連(かつれん)。
浮浪者から天下人になろうとした沖縄の英雄「阿麻和利(あまわり)」が住んだ城として有名で、毎年たくさんの観光客が訪れる名所です。
石垣がとてもきれいなお城で、歴史のロマンが感じられる場所ですよ。
うるま市は海がとてもきれいです。本島から、離島4島に、海の真ん中を突っ切るようにして車で渡ることのできる、海中道路があります。
見渡すかぎりの青い海や青い空をながめながら、さわやかな風を感じるドライブ、とっても楽しいですよ!
離島に渡ると、昔ながらの石垣や、瓦葺の屋根の民家に出会うことができます。
ぜひあなたも、うるま市へ遊びにお越しください。
私は元々、農家ではありませんでした。
実は私は、元からマンゴー農家だったわけではありません。父が畑でさとうきびを育てていたので、その手伝いをしながら育ちましたが、就職は、建設関係の仕事でした。でも、マンゴーは個人的に好きでしたし、植物に触れるのは興味があったんですね。
それで、すでにマンゴーを兼業でやっていた建設の先輩に、
「マンゴー、育ててみんか? おもしろいよ」
と勧めていただいたのがきっかけで、やってみようかな、という気になったんです。
でも今のように、しっかりマンゴーが実をつけるようになるまでは、けっこう大変な道のりがありました……。
ハウスの組み立ては、ほぼ一人で。
亡くなった父の畑が残っていたので、それをもとに、マンゴーを栽培するためのハウスの組み立てを始めました。
しかしハウスの組み立てはけっこう難しいんです。まずはパイプを地面に等間隔に打ちこんでいき、骨組みを作ると、屋根に上り、中央にビニールを載せていきます。載せたビニールを、真ん中から左右に割って、半球状のビニールハウスにしていくんです。
建設業の知識を生かして、下のようにきれいなハウスを組み立てることができましたが、この作業はほとんど一人でやっていたこともあり、なかなか大変でした。
マンゴーが美味しい実をつけるまで、○年……
マンゴーの幼木を買ってきて、育て始めたのが5年前のことでした。みなさん、マンゴーの幼木が育って、美味しい実をつけるまでに何年かかるかごぞんじでしょうか。
正解は3~4年です。つまり、マンゴーを育て始めたからといって、すぐに収穫の喜びを味わえるわけではないんですね。最初は観葉植物を育てるようなつもりで、とよく言われます。
私は平日、会社員として働いているので、ハウスで作業ができるのは仕事終わりの夕方から夜にかけてのことになります。疲れているときの作業は、たいへんです。
草が必要以上に生えてしまっては、栄養が取られて美味しいマンゴーに育ちませんから、たえず草の管理に気を配ります。
それに病害虫が発生して被害がハウス内いっぱいに広がり、全滅してしまう、というのもよくある話です。ハウス内はきれいに、よく管理された状態を保たなければいけません。
だから、樹間を広く取って風通しをよくしたり、上の写真のように上下から引っ張ることによって日当たりをよくしたりと、様々な工夫を試みてきました。
でも、こちらが手をかけたからといって、必ずうまくいくとは限らないのが自然です……。
3年目、初めてマンゴーに、きれいな実がつき始めた頃のことでした。
沖縄を襲う自然災害、それは……
なんと6月に台風がやってきたんです。
沖縄の台風は残酷です。
どんなに一生懸命育ててきた果物も、台風の一撃で、全滅ということもあります。
台風の際、ビニールハウスはそのままにしておくと豪風で破れてしまってダメになってしまいますから、台風の予報があると、ハウスのビニールを取って、木を吹きさらしにするしかないんですね。
雨風がやんで農園に行ってみると、悲しいことに、せっかくつき始めていた実が、ぜんぶ落ちてしまっていました。枝が折れて、木が弱ってしまっているところも。
このときばかりは、やめようかな……とさすがに弱気が頭をよぎりました。
それでも、マンゴー作りをやめなかった。
それでも私は、マンゴーを育てるのをやめませんでした。
なぜなら植物は、手をかけたらかけただけ、きちんと反応を返してくれるからです。
台風で弱ったマンゴーも、もう一度手入れすることによって、きちんと復活してくれました。
自然はどうにもならないことも多いけれど、それでも植物は、こちらの努力をきちんと分かっていてくれるような気がするんですね。
何より、私は植物を見ていると、心がなごむのを感じるんです。
だから、どれだけ大変でも、続けてこられたんだと思います。
4年目、初の大量収穫。
初めて人にあげられるほどたくさんのマンゴーの果実ができたのは、4年目のことでした。マンゴーを食べてもらうと、みなさん口々に、
「美味しい」と言ってくれました。
このときは感動しました。続けてきてよかった。もっと頑張ろう。そう思える瞬間でした。
マンゴーの色合いや、甘さを褒めてくださる方も多く、自分のこだわりに、もっと自信がもてるようになりました。
手間を惜しまず、美味しいマンゴーづくりに情熱を注ぎます。
わたしは、マンゴーづくりにかける情熱は誰にも負けないつもりです。
できるだけ自然に近い環境で育てるために、ハウスには芝生を作り、草生栽培で温度管理を徹底しています。
草生栽培というのは、土の上で育てるよりも大変で、まめな手入れが必要なんですが、管理に手間は惜しみません。
今年(2016年)からは、清潔な環境で育てたある虫に受粉を手伝ってもらうという、新たな工夫も始めています。自然の力を借りて、よりマンゴーに、甘く美味しく育ってもらいたいと思っています。
2016年、マンゴーのネット販売を始めました。
那覇マンゴー園は、これからもっと多くの方に美味しいマンゴーを味わって、感動していただけるようにと思い、2016年にネット販売を始めました。
私の目標は、農業一本で、どんどんハウスを増やしていくことです。
そして、もっともっと美味しいマンゴーをたくさん生産して、全国の人に食べてもらえるようにすることです。
そのために、味の追求は欠かしません。ご感想・ご意見は遠慮なくうかがいますので、いつでもご連絡ください。
お待ちしています。